くろーんもーのクロ歴史

2018年の3月に35歳を過ぎてクローン病と診断されたおっさんの備忘録的なブログです。病状や治療のことを書き綴ります。

ヒュミラとレミケード、使ってみた感想 その1(1/2)

ヒュミラを使用して1年半以上が経ち、いつの間にかレミケードを使用していた期間を超えていたので、それぞれの使用感を覚えているうちにその比較を書いておこうと思う。
生物学的製剤のスイッチに関する記事がよく検索されているようなので、この記事も切り替え時の判断の足しとなれば良いなと思って書いている。
ただ、この記事に限らず私の記事はどれもそうだが「あくまで個人の感想です」レベルの話なので読む人はご注意を。
クローン病は症状の個人差が激しい病気なので、よく似た症状の患者の情報でも全く当てにならないことはあり得る。



それぞれの薬剤での治療期間は、
レミケード:1年3ヶ月(最後の4ヶ月間は倍量で投与)
ヒュミラ:1年9ヶ月(2021年7月時点で治療継続中、9ヶ月目以降は免疫調整剤も併用)
となっている。

生物学的製剤による治療の順番としては、レミケード→ヒュミラの順。
ステロイドで症状が治まらなかったので、最初にレミケードを使い、効果が弱まり、副作用も強く出るようになったためヒュミラに切り替えた。
また、生物学的製剤での治療と合わせて鉄剤、ペンタサ、エレンタールも併用している。


・治療にかかる時間、手軽さ

レミケードは点滴、ヒュミラは自己注射と、身体に入れる方法が異なるので治療の受け方やかかる時間も異なる。

レミケードは、点滴を受ける数時間の間、点滴室で待つことになる。
副作用が出ないまま治療回数が増えていけば点滴の速度を徐々に速めることができるが、それでも2〜3時間くらいはベッドで横になっている必要がある。
私がかつて通っていた小さなクリニック(医師が一人しかいない)では、副作用を警戒してか投与速度をあまり速めなかったので、投与速度は医師の判断による。

点滴している腕の自由はあまりきかないが、私は読書をして過ごしたのでそれほど苦はなかった。点滴をつけたままでトイレに行くこともできる。
私は臆病なので副作用が怖くて点滴中に眠ったことはなかったが、「眠った」なんて話も聞くことはある。
私が通った2つの病院では、治療回数が増えても30分毎くらいで様子を見に来ていたので、寝ていても意識を失っていないか確認されそうではある。

点滴の間隔は8週間間隔が基本なので、8週ごとの定期的な診察と合わせて点滴を打つというスケジュールになる。

一方、ヒュミラは自己注射であるので、初回の注射以降は自宅で打つことになる。
希望すれば毎回病院で打つことも出来ると思うが、「通院しなくても良い」という利点が消えるのでそうしている人はいないだろう。

冷蔵庫で保管していた薬液を常温に戻す時間があるが、その時間を含めても30分以内にはすべての作業が終わる。実際に注射をしている時間は10秒程度で痛みもほとんど無いし、出血もほぼない。
今の注射器(ペン型ヒュミラ)は外から針も見えないし、ボタンを押すだけで薬液が注入されていくので非常に簡単に打つことが出来る。

注射の間隔は通常は2週間間隔。8週ごとの通院で4回分のヒュミラを処方してもらい、2週ごとに自分で打っていくことになる。注射時に使うアルコール綿などは各自で準備する(薬局で100個入のものが売っている)。



・効果・副作用の違い

一般的な効果や副作用ではなく、私の感じた違いを書いていく。
一般的なものが知りたい場合にはレミケードやヒュミラのインタビューフォームを読むと良い。

まず感じる違いはレミケードの効果の早さ。
レミケードは点滴中に一部の症状(腹痛や排便の頻度、頻繁な便意)が改善されるような即効性があった。
このレミケードの効果の早さについては、きちんとした統計は無いようだが、現場で診ていても有意性を感じるというような記載をしている論文もあった。

私の場合はヒュミラを使っているときの方が総じて調子は良いが、
それでもレミケード点滴終了後の「朝と明らかに調子が違うぞ!」という興奮や爽快感をヒュミラ後に感じたことは一度も無い。

ヒュミラは注射当日よりも翌日、翌々日と状態が良くなって、3日後くらいで最大になり、それが続く感じがしている(※ 調子が注射日まで下がらない(= 元々好調なので上り調子を感じられない)ことも時々あるので常に同じ感覚ではない)。

調子の下がり方という意味ではレミケードの方が大きく下がると感じている。
点滴後4週目くらいからは「調子が下り坂になったな」と感じることが多く、点滴前の2週間は便の状態や排便回数が悪くなり、肛門部の出血が起きるようになっていた。
この状態の落ちていく感じと、点滴後の爽快感が相まって最後の1週間くらいは治療日を待ち遠しく感じていたことを覚えている。
また、年末年始の病院の休業で9週間隔での投与になったことが一度あるが、"悪い状態"が一週延びるので、かなり辛かったと記憶している。

ヒュミラはこれまでのところそこまで大きく調子を崩すことはなく、注射前の2〜3日、便が軟らかくなったり、排便回数が少し増えることがある。

副作用については、ヒュミラではほとんど感じたことが無い。
腹部に2回続けて打った(右の腹部に打った2週後に左の腹部に注射した)際に少し赤くなって痒みがしばらく続いたぐらいである。
レミケードの場合は、バイオシミラー(インフリキシマブBS)に変え、倍量投与するようになってからは特に副作用が強く出るようになった。
発疹や呼吸困難のような症状が出たのでステロイドを点滴した後、速度を緩めて点滴をするようになった。
また、点滴日の夜や翌日に37℃台の微熱が出ることもあった。


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