エレンタールの副作用
なんだかんだと文句を言われるエレンタールであるが、クローン病の治療の中では安全な部類のものである。だが、それでも副作用はある*1。
その中で私の経験したのは下痢と腹部膨満感。
「エレンタールで下痢になる」は、他のクローン病患者さんのブログでもよく目にする副作用の一つ。
私の場合は、エレンタールを飲み始めの頃はなんともなかったのだが、2ヶ月くらいたった頃に、2包分(600 ml)を飲んだ後は下痢になることがあると気づいた。
エレンタールの医薬品インタビューフォーム*2には下痢について、
小児又は投与初期の患者に対しては下痢等の副作用が生じないように低濃度、低速度から行い、段階的に維持量へ移行していくことが望ましい。
という記述がある。
低濃度にすることは飲む量が増えてしんどいので、ゆっくりと飲むことで下痢に対処した。
経口で摂取する場合の摂取速度の目安は見つからなかったが、
私の場合は、2包分を飲むのに1時間以上かけるようにしてからは下痢になることがかなり減った。
また、レミケードによる治療を受けるようになって気づいたことだが、私の場合はこの下痢のしやすさは腸の状態とも関係しているようだ。
レミケードの投与で好調が維持されている時に、調子に乗って短時間で2包分を飲みきってしまったことがあった。
ほとんど飲みきった後で「しまった」と後悔したが、いつまで経っても下痢の症状が出ることはなかった。それとは逆に、レミケードの直前の時期は意識してゆっくり飲まないと下痢になることがあった。
前述のエレンタールを飲み始めた時期も、ステロイドの使用開始から2週間程度が経って調子が良くなっていた時期だったことを考えれば、私の場合は腸の炎症が落ち着いていると下痢をしにくいようである。逆に言えば下痢のしやすさが症状の悪化の指標になりそうである。
もうひとつの体感した副作用、腹部膨満感は一日に5包分を飲んでいた時に感じた。
朝1包、昼2包、夜2包という飲み方だったのだが、夕食の後、腹部がパンパンに張るような感覚が2時間程度続くのだ。
はじめは「ずいぶん満腹感がすごいな。今日は食べ過ぎたかな?」ぐらいに思っていたが、夕食を摂る量を減らしても状況が変わらないので、エレンタールの副作用を調べたら腹部の膨満感も含まれていた。
夕食を減らしても対処できなかったので、担当医に相談し、エレンタールの摂取量を一日4包に減らすことにした。
それ以降の半年間はずっと一日4包で過ごしているが膨満感を感じることは全くなくなった。
*1:添付文書 成分栄養剤エレンタール配合内用剤. 第8版, EAファーマ, 2016年4月, pp. 2. http://www.eapharma.co.jp/medicalexpert/ethical/ProductSheet.asp?PRODUCT=145(ページ内にDLアイコン)
*2:医薬品インタビューフォーム 成分栄養剤エレンタール配合内用剤. 第5版, EAファーマ, 2016年4月, pp. 39.
http://www.eapharma.co.jp/medicalexpert/ethical/ProductSheet.asp?PRODUCT=145(ページ内にDLアイコン)