くろーんもーのクロ歴史

2018年の3月に35歳を過ぎてクローン病と診断されたおっさんの備忘録的なブログです。病状や治療のことを書き綴ります。

カプセル内視鏡 開通性評価検査 その1(1/2)

狭窄が疑われる患者は、カプセル内視鏡検査を行う前段階として、パテンシーカプセル(ダミーのカプセル)による腸管の開通性評価検査を受けることになっている。

前の週の大腸内視鏡検査の結果や自覚症状から、現時点での狭窄の可能性は低そうとはいえ、
私はクローン病の患者であるので、カプセル内視鏡で検査を受けるなら、この開通性評価検査は避けて通ることができない。


検査は前日の夕食から準備に入る。
夕食に消化の良い物を摂り、22時以降は食べ物だけでなく水分も摂らないようにする。
カプセルを飲んだ後も2時間は飲食禁止なので、22時以降は12時間以上何も口にすることができないということだ。

朝起きて水を飲めないというのは意外とつらい。
今回は、検査の前日・当日が、最高気温が20℃まで上がらないような季節外れの涼しい日であったので、夜中にも汗をかかなかったが、
真夏に検査をするとかなりつらいかもしれない。

朝起きて、無意識に水を飲まないよう注意しながら身支度をした。
食事だけでなく水も飲めないとなると、台所へ行くこともないので朝の準備はすぐに終わった。
雨で湿度が高く気温が低いことに感謝しながら家を出た。


病院には予定通りの8:30に着き、受付をした。
2階で待つよう言われたので待合室で待った。
まだ診察が始まっていないので、さすがに待合室に人はまばらで閑散としていた。
待っている人の多くは、早い時間に大腸内視鏡検査を受ける人たちのようだ。

10分ほどで名前を呼ばれて診察室へ入ると、看護師さんがいて、簡単な問診の後、開通性評価用のキットが入っている箱を開いていく。
パテンシーカプセルの包装を慎重に開くと、出てきたカプセルはやはり大きい。
人差し指くらいの太さがあるのではなかろうか。

「こんなもん飲めるのか・・」と思いながらカプセルをつまみ、覚悟を決めて口に放り込む。水も口に含んで、少しためらった後、エイヤッと飲み込んでみる。
喉、胸と落ちていくときに違和感はあったが、心配した割には苦労することなく飲み込めた。
水で飲めなかった場合も考えて服薬用のゼリーも準備してきていたのだが、幸運なことに使わずにすんだ。

排便回数のチェック表を取りに行くために、少しだけ席を外していた看護師さんが戻ってきて、「おっ!もう飲めたの?」と聞かれ、
飲めたと言うと、「気持ち悪いとか、異常は無いですか?」と聞かれた。
特に異常はなかったのでそのことを伝えると、この後の注意事項やカプセル回収の手順などの説明を受けた。
回収キットには1セットに3回分しか入っていなかったので、
大腸内視鏡検査以降、排便回数が増えていて、回数が足りるか不安があった。
その旨を申し出て、もう1セットを追加で渡してもらった。

その後、「30分くらい病院内にいて様子を見てもらいます。また時間になったら呼びますから待合室でお待ちください」と言われ、診察室を出た。

待合室に戻ると、9時を過ぎているからだろうか、人がかなり増えており、混雑し始めていた。
30分間は何もないと思い、奥の方の空いている席に座って、回収キットをしまっていると、
なぜか名前が呼ばれて別の診察室へ来いとアナウンスされる。

いそいそと荷物をしまって診察室へ向かっていると、先ほどの看護師さんも慌てて引き返してきており、私と目が合うと、「なんで?」という顔をして診察室に入っていく。
遅れて診察室に入ると、手違いで呼ばれただけだったようで、看護師さんが診療室の先生に何事か説明している。
勘違いだったと気づいた先生はちょっと気まずそうに「今飲んだとこなんですね?」と確認し、「5分前に飲んだところです」と答えて、すぐに解放された。

そのあとは体調に変化もなく、静かに読書をして過ごした。
30分が経った頃に先ほどの看護師さんが来て、体調に異常が無いかを再び確認し、問題ないと分かると、カプセルの回収ができてもできなくても翌日の15時に来院することを念押しされたあと、会計をして帰って良いと言われた。

 

病院を出てからは、仕事に行き、日中は普段と変わらずに過ごした。
最初のうちは腸内にカプセルが居るように感じて(たぶん気のせい)、詰まるんじゃないかと怯えていたが、仕事をしているうちに気にならなくなった。

落ち着いてから最初にやったのは、回収キットの仕分けだった。
1セットに3回分の便を受けるシートやビニール手袋、使用済みシートの廃棄用の袋などが入っている。
急に便意を催した場合に、トイレの中で準備に戸惑っては大変なので「トイレに持って行く分」と「予備」に分けておいた。
特に、シートは排便前に便座に引っかけなければならないので、わかりやすい位置にしてすぐに出せるようにしておいた。
カプセル回収用の袋にも名前と日付を書いて、いつ回収されても良いように備えた。

昼食はカプセルを飲んでから4時間後から可能であるので、13時近くになって、うどんを恐る恐る食べた。


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