くろーんもーのクロ歴史

2018年の3月に35歳を過ぎてクローン病と診断されたおっさんの備忘録的なブログです。病状や治療のことを書き綴ります。

カプセル内視鏡 本検査 その1(1/2)

開通性評価検査で、パテンシーカプセル(ダミーのカプセル)が形状を保ったまま回収できたので、腸内にカプセルが通るだけの余地があることが確認できた。
次は撮影用のカプセルを飲んで腸内を撮影することになる。

最初は誤解していたのだが、カプセル内視鏡で小腸から大腸まですべてを見られるわけではなく、見る箇所により「小腸カプセル内視鏡」、「大腸カプセル内視鏡」という別々の検査になる。
撮影枚数がかなり多い(メドトロニック社のHPによると約5万枚)ため、すべてを撮影するにはカプセル内のバッテリー容量が足りないようだ(日本消化器内視鏡学会HP "カプセル内視鏡で消化管すべてを観察できますか?")。

また、大量の画像をつなぎ合わせて解析する必要があるので、私の通っている病院では結果が出るまで1ヶ月ほどかかると言われた。

私の場合は内視鏡で大腸の観察は済んでいるので、今回はカプセル内視鏡により小腸を観察することになる。



本検査では、腸管に鉄剤が付着していると観察の妨げになるということで検査の5日前から鉄剤の服用をやめた。

事前の準備はパテンシーカプセルの時と同様に前日の夕食から始める。

繊維の少ない、消化の良い夕食を19時までに摂り、その後にマグコロールPという下剤を飲んだ。
マグコロールPは水に溶かすタイプの粉薬で、飲むときに微発泡を感じる。味はスポーツドリンクのような感じでおいしい。
粉末の量が多いのと、かき混ぜても溶けにくかったため、飲んでいる途中で溶け残りがあることに気づき、水を追加して全部を溶かして飲みきった。

便意は1時間後に現れた。
急激な便意で少し腹痛もあり、下痢になった。大腸内視鏡の前日に飲んだラキソベロンよりも効果が強いようだ。
その後も10〜15分おきに便意が来てはトイレに行くことを繰り返した。
眠るまでに400〜500ml以上の水を飲めということだが、飲むそばから出てしまうような感覚があった。

最初の便意が来てから1時間くらいは頻繁にトイレに行っていたので、「これで寝られるのか?」と心配になったが、1時間半くらいで少し落ち着いてきた。
22時以降は水も飲めないので、下痢の状態が続いてしまうと苦しい。トイレの回数が減ったことにホッとしながら眠った。

翌朝は、
夜中にも何度かトイレに起きたので少し寝不足気味だったが、いつもの時間に起きて身支度をした。
検査時の服装は、上下が分かれているゆったりとした格好で、静電気防止のため天然素材のものが良いということで、
綿の下着やパンツを履いて、麻のシャツを着た。
カプセルを飲む2時間前からは薬も含めて一切の飲食をしてはいけないので、朝は何も摂らない。
出る物がもう無いのでトイレに行きたくなることもなく、安心して病院に向かうことができた。

今回は開通性評価よりもさらに早い8時に病院に来いということだったので、受付が開いた直後の病院へ入った。
午前中に内視鏡検査を受ける人たちで受付は混雑しており、整理券が配られていた。
10分程度待たされ、8:05に受付をして、2階の待合室で待つ。

診察も始まっていないので待合室はガラガラ。2〜3人が座っているだけだった。
検査室も診察室も閉まっていて、「まだ誰も居ないのでは?」といぶかしく思いながら待っていると、やはりすぐには呼ばれない。
診察室や検査室にスタッフが出入りするようになり、待合室にも人が増えてきた8:30頃になってようやく呼ばれた。


診察室では、看護師さんに体調の変化はないか、検査前日・当日朝のルールは守ったかなどの問診をされ、
問題が無いと分かると、紙コップ1杯分の消化管の泡を消す薬を飲んだ。
この薬もスポーツドリンクのような味でおいしく、昨晩から何も飲んでいないので、無理なく飲みきることが出来た。

薬を飲むと、ベッドに横になって上半身を出し、カプセルからの信号を受けるためのパッドを胸や腹部、鼠径部の8箇所に付けていった。
パッドをつけ終わると起き上がってレコーダの入ったポシェットを肩にかけ、パッドから伸びたコードを挿して起動する。
(↓が実際にパッドとレコーダを装着している様子。全体像は順天堂大学付属順天堂医院のHPの記録装置の写真が見やすい)

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シャツを着てレコーダが外から見えないようにしたら、
最後にカプセル内視鏡を包装から取り出し、レコーダと同期したことを確認する。

撮影が終わるまでカプセル内視鏡のロゴが入ったゴムバンドを腕にしているように言われ、着けた。
自由行動時にトラブルがあって搬送された場合などにカプセル内視鏡が体内にあることを示すための物だろうか。

記録の準備が整ったらカプセル内視鏡を飲む。
カメラ撮影部である透明な部分を触らないように注意しながら口に放り込み、水を含んで飲み下す。
すでにパテンシーカプセルが飲めているので、今回はあまり気負うことなく楽に飲むことが出来た。


カプセルを飲み終えると、気分が悪いなどの異常が無いかを聞かれ、レコーダを操作して映像が正常に送られているのを確認して、
カプセル回収用のキットを手渡された。
それらが終わると「30分後に腸へ入ったか確認するので、院内を歩いていてください」と言われて解放された。



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