くろーんもーのクロ歴史

2018年の3月に35歳を過ぎてクローン病と診断されたおっさんの備忘録的なブログです。病状や治療のことを書き綴ります。

父の葬儀 その2(2/3)

<<その1からの続き>>

通夜の当日は朝の10時から自宅で葬儀社の担当者と打合せをした。
内容は全体的な流れの確認と、供花・供物、食事の個数の確認だった。
供花については設置する順番(通常は個人に関係が近い方から、兄弟、子、親戚・・・のようになる)の確認もされた。
親族以外の関係者から葬儀社に直接発注された供花についても知らされ、それも合わせて順をつける。
葬儀場へ宿泊する人の人数確認もこの段階で行った。

打合せが終わると仏間に棺を運び込み、自宅を出棺する準備をしてもらった。
棺に遺体を納め、我々も手伝って、家の前に止めた霊柩車に運び込む。
葬儀場では出棺時に霊柩車のホーンを鳴らせない(たしかに、毎日のように鳴っていては近隣住民もうるさかろう)ということで、自宅を出るときにホーンを鳴らしてくれることになり、合掌して車を見送った。

葬儀場で納棺のための準備をするので、「15時ころに葬儀場へ来てくれ」とのことで、移動時間も含め4時間ほど余裕ができた。
飛行機に飛び乗った伯父が喪服用の黒いパンツがないと言うので買いに行き、その後昼食を食べにそば屋へ向かった。
この日もあまり食欲がなく、ざるそばを頼んで少し残す。
店からの帰りが遅くなったので、エレンタールを飲む暇も無く、やや慌ただしく着替えや宿泊の用意などをして葬儀場へ向かった。

15時ちょうどくらいに葬儀場へ着き、控え室へ行くと父は棺から出されて和室に横たえられており、死化粧などの準備がなされていた。

まず、遺体の下に敷く板に故人へのメッセージを書いてくれということだったので、順番に書いて、遺体のそばに移動した。
皆が揃うと湯灌、死化粧、死装束を着せるという順で納棺の儀が進んでいった。
旅支度が済むと、皆で手伝いながら棺に納めた。

棺には顔の部分に小窓が付いているので顔を見ることはできる。また、出棺までなら副葬品も入れることも出来る。

納棺が済むと通夜の会場へ移動し、焼香や答礼のタイミングの確認を行った。
通夜返しや香典返しの個数についても最終確認をされ、余った分は引き取ってくれるということだったので、香典返しは追加料金の発生しない数イッパイまで用意してもらった。
受付は親戚が若い子を出してくれていたので、その子達への説明も行われ、「喪主もやっていることを把握してくれ」ということで私も立ち会った。
お寺さんが到着したら挨拶に行き、戒名についても話をした。

通夜の1時間前には受付を開始し、喪主や主な遺族は訪れる弔問客へ会場入口で挨拶をする。
私は喪主であるので通夜終了までは席を離れるわけにはいかなくなるので、開式前に便意が無くても何度かトイレに行っておいた。
前日からあまり食事を摂っていないので出るものもないはずだが、離席できないとなるとやはり気になる。

式自体は特に問題なく終えることが出来たが、少し困ったのは、弔問客が誰だかわからないことであった。
親族の集まりや、親戚の冠婚葬祭には出ていたので、主な親族の顔は分かるのだが、
父の友人(家族葬と断っていても弔問に訪れてくれる人たちはいる)は本当にわからない。
後で記帳された帳面を見て、生前仲良くさせてもらっていた方(名前だけは話に出ていた)にきちんと挨拶をできなかったと分かり、非常に残念な思いをすることになった。そういった方々には改めて手紙でご挨拶をする事にした。

 

親族が残っての通夜振る舞いは、老人が多いこともあって、お寿司にフルーツを出した。
お酒も出たが、ビールだけで日本酒が無かったのは少し失敗だった。私自身も含めて親戚には日本酒が好きな人が多い。
お茶を配ったり、親族に声をかけたりして過ごす。
高齢の方も多く、市外から来てくれている親族もいるので、早めに散会し、20時前にはお開きとなった。

解散後に、担当者から翌日の食事や引き出物の最終確認があった。
世帯数は増えないので引き出物の数は予想通りだが、通夜後も残ってくれた親族の人数は予想外に多くて、通夜振る舞いは用意した数ギリギリになったので、翌日の食事の方は念のため5つ多めにして発注した。

 

通夜後に棺は控え室に運ばれており、近しい親族で控え室に移動して軽食やお茶を飲んで夜の時間を過ごした。
ここに来てようやく空腹感が訪れ、たくさん残っていたお寿司を食べることができた。午後にエレンタールを飲む隙が無く、夜も2つは飲めなかったので、この日は2包分しか摂れなかった。

皆が帰った22時頃から翌日の2つの挨拶の準備をした。
前日の手書きに懲りたので途中でコンピュータを出してきて文面を画面上で作って、メモを書くことにした。
途中で妻が手書きを手伝ってくれ、その間に入浴して寝間着に着替え、翌日の準備をして就寝した。

 
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