くろーんもーのクロ歴史

2018年の3月に35歳を過ぎてクローン病と診断されたおっさんの備忘録的なブログです。病状や治療のことを書き綴ります。

大腸内視鏡検査とその結果2

下剤を飲むのが遅かった私は検査の順番も遅く、結果の説明も最後に近かった。

先に検査を受けた人たちが次々に呼ばれては帰って行くのを待合室で眺めながら待っていると、自分の名前が呼ばれた。

 

まだ少し麻酔の残っている頭で診療室に入って行くと、先生が内視鏡検査で撮った写真を次々に見せて、「この部分が炎症です」「これは潰瘍です」「ここは出血してます」と解説してくれた。
そして、「(肛門から)大腸の先まで見ましたが、この状況が断続的に続いています」と言われた。ずらりと並んだ荒れた腸管の写真に「これは死ぬ病気かもな・・・」と悪い予感がよぎった。

 

だが、次に先生の口から出たのは悪い予感を裏切る「これだけ小腸から大腸にかけて炎症が起きているのはクローン病でしょう」という言葉だった。

"クローン病"・・、痔について調べていたときに目にした言葉。そのときは関係ない病気だろうと流してしまったが、良くない内容が書かれていたイメージはあった。

普段なら治療方法やどんな病気なのかを聞くはずだが、病名を聞いて私が発したのは「治り・・ますか・・?」という間抜けなものだった。

私の担当医は感情をあまり表に出さない人だが、この時は少し難しい顔をして私の目をしっかり見ると「治ることはありません。この病気は治療をして良い状態を保っていくしかありません」と言った。

 

普通ならばこの言葉にガックリきそうなものだが、死ぬような病気を想像していた私は、「治療で命が長らえるのか」とむしろホッとしてた。

先生は続けて、私を励ますように「今はよく効く薬があります。点滴や注射で行うような」と言い、
「これを読んでください」、「これも渡しておこうかな」と言って、

という2つの冊子を手渡された。

「インターネットに接続できる環境がありますか?」と聞かれ、私がはいと答えると、「インターネット上にも多くの情報があります。調べてみてください」とのことだった。

 

その後は、前回の血液検査の結果(貧血、栄養関係の項目の軒並み基準値割れ、炎症系の項目の基準値大幅超え;CRP 9.96!)の説明に、薬を出すことと血液検査・内視鏡検査の結果を印刷して渡す旨を言われて検査結果の説明は終わった。

 

処方されたのは、エレンタールにペンタサとゼンタコート。栄養療法と薬物療法によるベーシックな治療のはじまりだった。

 

午前中に下剤を飲んで腹の中を空っぽにしてから、夕方16時過ぎまで体内にモノが無い状態は思っているより影響があるようで、帰りはフラフラだった。

翌日も少し怠さが残ったように感じたので、結果論だが休みの前日に検査をして良かったなと思った。



 
検査とその前段階については↓

cd-mo.hatenablog.com

*1:田辺三菱製薬(伊藤裕晃 監修), クローン病と診断されたら. メドトラックス, 2015, 1-27.

*2:田辺三菱製薬(伊藤裕晃 監修), クローン病治療薬「レミケード」について. 2015, 1-23.