くろーんもーのクロ歴史

2018年の3月に35歳を過ぎてクローン病と診断されたおっさんの備忘録的なブログです。病状や治療のことを書き綴ります。

レミケード初回投与

7/30(月)、11時からの予定で予約を入れていたが、9時前に電話がかかってきて「時間がかかる点滴だからもっと早く来られないか?」と言われる。

まだ朝食も摂っていなかったので、10時からの予約に変更し、準備をして病院に向かった。

 

最初に診察があり、症状が良くなっていないことなどを確認したのち、点滴室へと移動となった。

「いよいよだな」というワクワクした気持ちとともに、レミケード投与時の副作用で重篤なもの(呼吸困難など)があるので「怖いなぁ」とも思っていた。

副作用はステロイド抗ヒスタミン剤でコントロールできるので死ぬことはないし、すぐに対処してもらえるので長く苦しむこともないのだが、自分に副作用が出るかどうかは事前に分からないので本当の意味での覚悟ができない。"出る"体質なら、どうしても初回には体験することになる。臆病な私はそれが怖かった。

 

点滴室では採血をしたあと、検温、血圧測定、血中の酸素濃度を測り、錠剤を一錠飲んでから点滴をスタートした。

初めての投与なので、開始時の投与速度はかなりゆっくりで、開始から15分は「副作用がでるかもしれないから」と看護師さんが付きっきりで様子を見られていた。

 

看護師さんとエレンタールの悪口(?)などを話しているうちに5分、10分と過ぎていき、その都度、会話しながら体調の変化は無いかを確認されたが、何も変化は起きなかった。

15分を過ぎたタイミングで体調の変化を確認されるとともに、検温、血圧測定、血中の酸素濃度の測定がされ、どれも開始時と大きな変化がなかったので「ひとまず大丈夫そうですね」と監視は終了し、問題が起きたらナースコールで呼ぶという態勢になった。私も緊張が解け、点滴の針を触らないように注意しながら読書をして過ごした。

 

その後は15分おきに体調の変化が無いかの確認と、検温、血圧測定、血中の酸素濃度の測定を行い、点滴の量や速度もチェックされた。

幸いなことにその後も副作用がでることなく300mgの薬剤を入れ終えることができた。

途中、看護師さんに「(15分ごとに中断させてしまっているけど)集中して本読めますか?」と心配されたが、「電車で読んでいると思えば平気ですよ」と答えると妙に納得していた。

今後も点滴のたびに15分間隔の測定はあるだろうから、短い時間で中断しても良いような内容の書籍を選ぼうと思った。

 

薬剤の後は生理食塩水の点滴を1時間ほどして、この間もレミケード点滴後の副作用が見られなかったので、最後に簡単な確認をして初回の投与は終了となった。

 

 

肝心の効果は、2〜3日の間にはしっかり実感することができた。

レミケードは3割前後の患者には、最初から効果が無い(一次無効)*1といわれていて、投与を受ける前には「確率3割ならハズレを引くこともある。楽観し過ぎないように。」と考えていた。私は、この部分でも幸運なことに"効果が出る"グループに入ることができたようで、ホッとした。

 

効果としてすぐに感じられたのは、痔瘻の回復だった。投与直後には出血がまだあったが、投与日の夜からは一切出血がなくなった。

他にも、症状が悪化してからは37℃台前半の微熱が出ることがしばしばあったが、2〜3日のうちには平熱に戻った。また、症状の悪化に伴って食欲不振に陥っていたが、投与の翌日には空腹感や食欲が戻ってきていた。毎日のように続いていた腹痛も投与の直後(投与中からかも)にはなくなり、その後も痛むことはなかった。

便の状態だけは回復が遅く、1週目は軟便が続き2週目のなかごろになって固形の便が出るようになった。排便の回数に関しては投与の直後から効果が現れ、一日に2〜3回に減った。2週目からは一日1〜2回の日も出てきた。

また、心配していた遅発性の副作用も起きることはなかった。

 

 

*1:金井隆典, 松岡克善, 久松理一, 岩男泰, 緒方晴彦, 日比紀文, 2012, インフリキシマブ二次無効の機序と対策, 治療方針. 日本消化器病学会誌, 109, 364-369.